人間の認知構造
私たちが何か学習する際、どのようなことが頭の中で起こっているか説明します。
人の認知構造は、いくつもの層が積み重なるようにしてできています。
一番下には最も基礎的な知識があり、その上に特殊な知識があります。
例えば、携帯電話に関する知識の構造を説明します。
ガラケーを含むケータイ全体の知識が最下層にあります。
「電話線がいらず、外でも電話ができ、メールなどの機能がついているもの」といった感じです。
その特殊な例として、「画面をタッチして操作する」というスマートフォンの知識があります。
さらに特殊な例として、iPhoneの知識があります。
私は、iPhone4Sから6PLUSに機種変更したことがあります。
初めて触る6PLUSですが、最初からほとんど問題なく操作することができました。
頭の中でどのような事が起こっているかというと、まずは新しい知識のもっとも基本的な性質が抽出されます。
その性質と合致する既存の知識を呼び出します。
iPhoneの話に戻すと、私は初めて触る6PLUSを携帯電話一般の性質に当てはめて操作しました。
だから、メールも電話も問題なくできたのです。
また6PLUSには、今までのケータイ電話にはない新機能もあります。
その場合、新しい知識として、既存のケータイ電話の概念に影響を及ぼします。
こうして、新しい知識は既に知っていることの上に積み上げられ、認知構造が構築されていくのです。
遊びは好きでも、勉強は嫌いな理由
このように、認知構造を変化させていく過程が学習です。
その過程をもう少し詳しく考えると、勉強が嫌いになる理由がはっきりします。
学習の過程を説明するものに、学習のエピソード理論というものがあります。
この理論によると、学習は、「獲得」「変形」「評価」の3つの段階で行われます。
@獲得
これから学習することが、既存の知識のどこに分類されるものかを考えステップです。
新しい知識を1冊の本に例えると、本を本棚のどの段に置けばいいかを考えるステップです。
A変形
新しい知識と既存の知識が矛盾していないかを修正するステップです。
本を置きたいのに、適切な本棚が見つからないこともあります。
その場合、新しい棚を設置して、そこに本を置き直します。
B評価
ここまでの考え方を見直します。
新しい知識は、「どんな本だったか」、「この棚に置くことは適切か」を考えます。
以上の3つのステップで認知構造を変化させていくことが「学習」です。
今回注意して見てほしいのは、A変形です。
新しいことを習ったときは、既存の知識が矛盾してはいけません。
この矛盾は、認知的不協和と呼ばれ、脳が嫌いな状態です。
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