文節と単語
文を体とみると、いくつもの器官から成り立っていることが分かります。この器官に当たるのが文の単位です。
文章→文全体。本でいうと最初から最後まで
段落→文章を意味の上で区切ったもの
文→読点(。)まで
文節→文を「ネ」で区切ったもの
単語→言葉の最小単位
このような要素で成り立っています。
このうちよく問題で出されるのは、文節と単語です。
例文:僕は友達と野球をしに行きました。
この文を文節に区切ってみます。
「ネ」を入れて不自然にならないように区切ります。
僕は(ネ)/友達と(ネ)/野球を(ネ)/しに(ネ)/行きました。
/(スラッシュ)で区切った1つ1つが文節です。
このとき文節の中身をさらに細かく区切ることができます。
これが単語です。
僕 は/友達 と/野球 を/し に/行き まし た。
このように切れます。
ややこしいのは、「しに」という部分と「ました。」だと思います。
「し」はもともと「する」という動詞であり、それが活用したものです。ですから「し」だけで一つの単語というわけです。
また「ました」は「ます」を過去形にしたものです。よって過去の助動詞の「た」が一つの単語であることが分かります。
自立語と付属語
言葉は単独で意味を成すかどうかで自立語と付属語に分けられます。
単独で意味を成すのが自立語、自立語に意味を添える働きをするのが付属語です。
自立語に色を付けてみますと、
僕 は/友達 と/野球 を/し に/行き まし た。
このようになります。
品詞でみると、「僕=名詞」「友達=名詞」「野球=名詞」「し=動詞」「行き=動詞」となり、動詞や名詞が自立語であることが分かります。
一方付属語は、「は=助詞」「と=助詞」「を=助詞」「に=助詞」「まし=助動詞」「た=助動詞」となり、助詞や助動詞などの1文字ないしは2文字の言葉がこれに当てはまります。
文の要素
文を役割の上で分けることもできます。役割とは、「誰が」「何を」「どうした」に大分されます。
それぞれ「主語」「修飾語」「述語」と呼ばれます。
主語・・・動作を行っている人(もの)が主語です。「〜は」「〜が」「〜も」という形を取ります。
述語・・・動作や状態を表す部分で、文の最後に必ず見られます。
修飾語・・・主語や述語を詳しく説明する部分です。
僕は/友達と/野球を/しに/行きました。
主語 述語
このようになります。
文節で答えるのが決まりですので、主語が「僕」では×になってしまいます。
また文の成分を考えるときのコツを教えます
述語から見つける
述語は正しい文ならば必ず存在します。(主語は省略されることがあります)
基本的に最後の文節が述語になので、探すのがとても楽です。
述語が分かったら、次に主語を見つけます。
これは述語の動作を行っている人を考えればよいです。
今回の例文では、
僕は/友達と/野球を/しに/行きました。
@述語→「行きました」は誰の動作?
僕は/友達と/野球を/しに/行きました。
動作主は「僕」A主語
このように解けば間違えません。
品詞
すべての単語は何かしらの品詞に属しています。
単語を意味や性質の上で分類したものが品詞です。
品詞には、動詞・名詞・形容詞・形容動詞・副詞・連体詞・助詞・助動詞などがあります。
これらは必要に応じて形が変わるか変わらないかで、用言・体言に分類されます。
用言
動詞・・・動作をあらわす。言い切りがウ段
形容詞・・・ものの様子や状態をあらわす。言い切りが「い」
形容動詞・・・ものの様子や状態をあらわす。言い切りが「だ・です」
体言
名詞・・・ものの名称をあらわす。
副詞・・・用言を修飾する
連体詞・・・体言を修飾する