通信教育  慶應義塾大学 卒業 初頭効果 新近効果

心理学 記憶の仕組みA

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暗記のコツ

前回、人間の記憶には3つの箱があることをお話ししましたね。

 

少しおさらいしましょうか(^^)/

 

一時記憶

7文字程度を数秒保持

 

短期記憶

大脳の海馬で一か月ほど保存

 

長期記憶

大脳の側頭葉で永久的に保存、容量も無限

 

 

と、こんな感じで紹介しましたが、これだと誰でも「長期記憶が一番良いじゃん」と思うはずです。
ところが、情報を長期記憶へ持っていくためには、ある作業が必要になるのです。

 

その作業はというと・・・

 

繰り返し思い出すことです!

 

 

これを心理学ではリハーサルと呼んでおり、リハーサルに関してこんなことが明らかになっています。

 

それは、最初に覚えた情報が一番鮮明な記憶であり、最後の情報が次に鮮明である。

 

ということです。

 

 

では実験してみましょう。レッツトライ!

 

 

今日のお題。
「猫・カメラ・イヤホン・時計・コーヒー・椅子・鞄・魚・壁」を覚えなさい(10秒)。

 

・・・。

 

どうでしょうか。
全部を覚えるのはキツイですね!そりゃそうです。わざと一時記憶の限界を超えて出題しているのですから笑。

 

でも一番最初の「猫」と最後の「壁」を覚えられない人はいないと思います!
ほかの単語より印象に残っているのはなぜでしょうか!?

 

猫と壁が他の単語より好きだからでしょうか?そんなわけないです。並びを変えたら、猫と壁は忘れてしまいますから(^^)/

 

そう!ポイントは単語の並びとリハーサルなのです。

 

 

初頭効果

覚えるとき、頭の中では思い出し作業が繰り返し行われています。この作業で猫は必ず出現するわけです。
他の単語より思い出される回数が多いので、猫は真っ先に短期記憶へ運ばれるのです。だから一番初めに覚えようとしたものが記憶に残るわけです。ちなみに、短期記憶の情報をたくさんリハーサルすれば長期記憶へ運ばれることも分かっています。
これを心理学では初頭効果と呼びます。

 

新近効果

真ん中の単語がどうしても思い出せないのに、最後の単語の方が先に浮かんでくるということがありますよね。
今回のお題の中では壁という単語は、一番最後に一時記憶に入ります。一時記憶は容量と時間に制限がありますので、入ってくる情報はどんどん消えていきますが、最後の方の情報は消えずに残るというわけです。
これを新近効果と呼びます。

 

 

初頭効果と新近効果について考えてみると、こんなことが言えそうです。
・覚えたいなら、繰り返し思い出す!
・一番覚えておきたいことは、最初と最後に勉強する!

 

みなさんもこの心理学を活かしてみてはいかかでしょうか!?

 

 


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