グラフの傾き
直線の式には、[傾き]という概念があります。
中学1年生で勉強する[比例]と、中学2年生で勉強する[一次関数]です。
これらは、名前こそ違うものの、基本的に同じものと考えて問題ありません。
もちろん、傾きを出す方法もまったく同じです。
それではまず、公式の方から確認して参りましょう。
比例の公式:y=ax
一次関数の公式:y=ax+b
上の式のうち、aにあたる数字が傾きになります。
(1は省略する決まりになっていますので、何も書かれていないときは、傾きは1です。)
また、bは切片といって、グラフとy軸との交点を指します。
比例の式は、原点を通る=切片が0なので、切片がないということです。
さて、傾きを求める公式は、
[傾き=変化の割合=yの増加量÷xの増加量]です。
このように聞くと難しく感じますが、
右にいくつ進んで、上にいくつ進む
要は、これだけの事です。
例えば、ある座標から右に5進み、上に2進んだとしたなら、グラフの傾きは2/5です。
これがもし、左に5進む(=右に-5進む)なら、傾きは-2/5になります。
関数における平行の意味
傾きと一緒に覚えてもらうのが、平行の意味です。
平行であれば傾きは等しい
傾きが違う2直線は、必ず交わります。
たとえグラフ中で交わっていなくても、伸ばしていくことで交わります。
反対に、ある条件を満たした場合、直線は交わりません。
それが平行です。
これだけだと簡単なのに、関数のルールとしてはなかなか定着しません。
傾きが同じ⇔平行
これを当たり前のことだと認識して、問題に使っていきましょう。
それでは、実際に問題を見ていきます。
y=2xと平行であり、(3,4)を通る直線の式を求めなさい。
「平行である」とあるので、傾きはy=2xと同じになります。
したがって、傾きは「2」。
そこから、直線の式をy=2x+bとおくことができます。
直線が通る座標が与えられているので、式にx=3、y=4を代入します。
4=2×3+b
4=6+b
b=2
よって、答えはy=2x+2となります。
ちなみに、数学では[平行]は特別なキーワードです。
今回の様に、平行なら何が言えるかについて、しっかり理解して覚えておきましょう。
yの増加量の公式
「yの増加量を求めなさい」という問題があります。
この解法で一番良いものを紹介します。
xの増加量×変化の割合
ちなみに、
変化の割合とは、y=ax+bの[a]の部分です。
xの増加量とは、変化後から変化前を引いたものになります。
それでは、この公式を使って問題を解いてみます。
関数y=3x+5で、xが2から4まで増加するときのyの増加量を求めなさい。
[xの増加量×変化の割合]の公式に数値を当てはめます。
xの増加量×変化の割合=3×(4-2)=6
このようにして、わずか2秒で答えを出すことができます。
ちなみに、公式を使わない場合の解き方はこうなります。
x=2のとき、y =3×2+5=11
x=4のとき、y =3×4+5=17
変化後から変化前を引くので、
17-11=6
このように、とても回りくどいやり方になってしまいます。
今日から公式を使いこなし、yの増加量を簡単に求めましょう。
関連ページ
- 等式変形
- 「成績を上げる」「やる気を上げる」「勉強の習慣をつける」という悩みは、たった1つの事を実現するだけでスッキリ解決します。 勉強嫌いを好きに変えることです。 世界各国の教育では、このようなことが普通に実現しているということを、ほとんどの人は知りません。 多くの教育メソッドも既に開発されています。 間違いなく最強と呼べる教育に、教育心理学の理論とともに迫ります。
- 代入
- 「成績を上げる」「やる気を上げる」「勉強の習慣をつける」という悩みは、たった1つの事を実現するだけでスッキリ解決します。 勉強嫌いを好きに変えることです。 世界各国の教育では、このようなことが普通に実現しているということを、ほとんどの人は知りません。 多くの教育メソッドも既に開発されています。 間違いなく最強と呼べる教育に、教育心理学の理論とともに迫ります。
- 反比例
- 「成績を上げる」「やる気を上げる」「勉強の習慣をつける」という悩みは、たった1つの事を実現するだけでスッキリ解決します。 勉強嫌いを好きに変えることです。 世界各国の教育では、このようなことが普通に実現しているということを、ほとんどの人は知りません。 多くの教育メソッドも既に開発されています。 間違いなく最強と呼べる教育に、教育心理学の理論とともに迫ります。